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合唱指揮者 谷 郁 オフィシャルウェブサイト

信州大学混声合唱団55回定期演奏会

信州大学混声合唱団との演奏会が無事に終演しました!

私は今回、定期演奏会(長野公演と松本公演)の中で1ステージを指揮する客演指揮者としてお招きいただき、学生さんとジャズトリオ(ピアノ、ドラム、ベース)のお三方と一緒にチルコット作曲のNidaros Jazz Mass を演奏しました。

この演奏会に向けて4月頃からリハーサルのため数回長野を訪れていたのですが、それもひと段落です。(新幹線移動は疲れるけど非日常感があって楽しかったので、ちょっと寂しい)

信大混声は55年の歴史をもつ合唱団で、現在の活動人数は60名ほど。そのうち30名は一年生で、その約半数が大学から合唱を始めたばかりだそう。そんなメンバーをまとめ、演奏会の2時間のステージを歌い切るまでみんなどれだけ練習したんだろう…

今回の定演は学生指揮者によるステージ、団内でグループを作ってのアンサンブルステージ、5年に一回行われているという現役OBOG合同ステージ、そして客演ステージと、内容が盛りだくさんで聞き応えのある演奏会でした。
OBOG合同ステージには、信大混声設立時の方々もオンステされていて、18才の若者と70代の先輩が一緒にステージに立っている姿は歴史のある合唱団ならではのとても素敵な光景でした。

信大混声は長年指揮者を務められていた関屋晋さんが亡くなってから、毎年様々な指揮者を客演に呼ぶ形を取っているそうです。人選は学生の話し合いで決まり、学生自身が出演依頼に赴くそう。私の場合は、SNSを通じて私の存在を知った当時一年生の学生さんが、ぜひ一緒にやりたいと猛プッシュしてくれたそうで、わざわざ東京での演奏会まで足を運んで出演依頼をしに来てくれました。名だたる指揮者たちが客演に名を連ねる中で、私のような若くてまだ知名度も無い指揮者を起用してくれたこと、とても嬉しかったです。

私自身は中高で合唱を始めて、大学時代は声楽科の合唱の授業以外は合唱活動をしていなかったので、いわゆる「大学合唱」の世界はほとんど知らないのですが、通常3-4年の限られた活動期間で、しかも毎年新入生がいて卒業生がいるという、学生にとっては当たり前かもしれないけれど合唱団としては決して簡単ではない条件の中で、真剣にひたむきに、悩みながら合唱と向き合う姿に力をもらいました。見た目だけなら大学生に混じれる気がする私ですが、学生さんたちのまっすぐさと純粋さに触れて、自分がすでに彼らの倍近く生きてきたことを実感しました(笑)

私は客演=ゲストとしての関わりでしたが、学生さんたちを常に近くで支えている中村先生、近藤先生の存在の大きさも痛感しました。自分が学生でサークル活動をしていた頃のコーチのことも思い出しましたが、お金も経験もない学生の音楽活動を情熱で支えてくれる大人の存在がどれだけありがたいことか。。。

そしてコロナに負けず合唱を続け、無事に演奏会をやり切った学生さんたちに大きな拍手を送りたいです。また合唱を通じてどこかで会えるといいな!

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