遅ればせながら・・・
という言い訳すら不可能な程に時間が過ぎてしまったのですが、
このブログは「今」の気持ちを書き記すことだけでなく、
私がこれまでにどういった活動をしてきたのかということを知っていただき、そして自分自身の軌跡としても残すべきものであろう・・・
というかっこいいっぽい言い訳のもとに書こうと思います。
(前置きが長い)
今年の春は本当に「初めて」が盛りだくさんな季節だったのですが、
そのひとつが3月にアシスタント・コンダクターとして参加させて頂いた
JCAユースクワイアのキャンプです。
私自身が「ユースクワイア」という類の企画にこれまで一切参加したことがなかったため、このJCAユースがどういったものなのかも、話には聞けど実感としては何もわからないままに参加した、というのが正直なところです。
まず概要だけ簡単にお話しすると、このプロジェクトは全国の合唱好きの若者が事前に録音音源をもって応募し、事前審査を通過した優秀な40名の若い歌い手(SATB各10名)が日本国内で行われる1週間のキャンプ(合宿のようなもの)に参加し、海外から招聘された合唱指揮者のもとでリハーサルを重ねてキャンプの最後に演奏会を行う、という趣旨のものです。今回が第7回となるこのJCAユースは過去の参加者達が積み上げてきた実績から、メンバーに選ばれることが若い合唱歌いのひとつのステータスのようなものになっているようです。
そんなプロジェクトに私はアシスタント・コンダクター、つまりは指揮者のアシスタントとして、事前のメール連絡やリハーサル中の通訳、指揮者の意図が合唱団にうまく伝わらない場合や手が届かない点がある際の補足・補佐など、演奏に関わる様々なことのサポート係として関わらせて頂いたのです。
アシコンとしてのまともな(?)感想は、JCAからの依頼でハーモニーに寄稿させて頂いたので、ご興味のある方は他の参加メンバーの感想と合わせてそちらをお読みいただければと思います。
そちらとあまり被らなさそうな完全に個人としての感想を言うと、まず参加メンバーのみんなが「笑いをとる」ということを本気で頑張っていてすごいな!ということ。
いや、これ、ほんとに。
キャンプ初日の自己紹介で「好きなフレーズを歌う」というのがあるのですが、初めましての私は「ふうん、今回やる曲の中のワンフレーズでも歌うのかな」くらいに思っていたら、みんな地元のご当地ソングやら、バイト先のCMソングやら、校歌やら、自分を強烈にアピールするネタを仕込んできて(そしてたぶん練習してきて)いるわけです。
それだけでなくキャンプ中盤で行われる交流会の出し物としての歌や劇(!)、最終日のコンサートのステージ上でのネタ感満載の支部紹介(私もいろいろ巻き込まれました)など、「笑い」を求められる場がたくさんあるのです。そこで「え〜恥ずかしい・・・」などという雰囲気はなく、「なんかおもしろそう!自分やります!」みたいなノリに、驚いたというか、若い子たちが集まるとこんな感じなのか!という新鮮さがありました。
そしてもちろん彼らは常に笑いをとるべくふざけているわけではなくて、音楽・合唱に対して本当にひたむきです。
歌い手として高い能力を持っているからこそ選ばれて集まったメンバーたちですが、長いリハーサル時間も決してダレることなく集中し、休憩時間にもパートごとに集まって練習をしたり、パートリーダー同士で問題点について話し合ったり、それでもうまくいかなければ私や指揮者にも積極的に聞きに来る。
そういった姿勢は正直私の予想と期待をはるかに上回るもので、月並みではありますが「日本の合唱の未来は明るい!」と思わせてくれるエネルギーがありました。
私自身アシコンとして音楽的なサポートだけでなく、初めての英語通訳などからも多くの貴重な経験をさせていただきました。最後の演奏会では一曲指揮もさせていただき、濃い一週間を共に過ごしたメンバーと一緒に演奏したステージ上での3分間は本当に心に残る時間となりました。
今回のユースに参加していた子たちを見ていると、つい「若い子たち」という目線になってしまいますが、何を隠そう私もかなり若いので!
同じ日本で合唱を愛する若者同士として、彼らと共にこれからも合唱を楽しんで、たくさん良い演奏をしていきたいと思わせてくれるプロジェクトでした。