Singverein(ウィーン楽友協会合唱団)のコンサートツアーが始まりました!
私たちSingvereinはこのツアーで約1ヶ月の間に5都市(ライプツィヒ、パリ、ウィーン、上海、東京)を回るのですが、そもそもこのツアーはどういったものかというと、ライプツィヒのゲヴァントハウス・ オーケストラがHerbert Blomstedt(ヘルベルト・ブロムステッド)氏の90歳の誕生日を記念して10都市を回る世界ツアーがあり、そのプログラムの一環として私たちSingvereinがドイツレクイエムの演奏の為にツアーに一部同行するわけです。
先週その第一弾となるライプツィヒ公演が行われました。
私たちSingvereinがプロのオーケストラと共に演奏を行う場合には通常、指揮者とのピアノ合わせ1回、オケ合わせ1回〜2回、そしてゲネプロが行われます。
しかし今回のライプツィヒでは、ピアノ合わせ、オケ合わせ3回に加えてゲネプロと、1回3時間×5回のプローベが3日の間に組まれ、その後本番が2公演続き、5日の間に信じられないほどたくさんドイツレクイエムを歌いました(笑)
それだけBlomstedt氏のこの作品に対する思い入れが強いのだと思いますし、また90歳になる彼の信じられないほどのバイタリティーに驚かされた5日間でもありました。
Blomstedt氏は言葉をとても大切にする指揮者です。
子音のニュアンスや母音の色に至るまで拘ってプローベをしており、もともと私たちSingvereinも歌詞を伝えることを非常に大切にしている合唱団なので、私たちの演奏からは、他にないくらいドイツレクイエムのテキストをしっかりと聞き取り、その内容を感じ取って頂けるのではないかと思います。
またppの音色も、SingvereinとBlomstedt氏と共に拘って作り上げたもので、これもその成果をぜひ聴いていただきたいです。
このツアーの東京公演は11月13日(月)にNHKホールで行われます。
海外から招聘された指揮者、オーケストラ、合唱団ということでチケット代も安くはなく、気軽にお越しくださいと言えるような演奏会ではないのですが、ぜひ一人でも多くの方に聴いていただきたいですし、その価値があるものだと自信もあります。
実は今回の演奏メンバーはブラームスのレクイエムにとても縁が深く、
というのも、Singvereinは全7曲から成るこの作品のうち最初の3曲を1867年に初演した合唱団、ゲヴァントハウス・オーケストラはその2年後に初めて全曲を通演したオーケストラなのです。
もちろん当時のメンバーが残っているはずもありませんが、私たちの中に息衝く伝統と共に、本場の演奏をお聴きいただければ幸いです。
Singverein ライプツィヒ公演の際にトーマス教会のバッハ像前で