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完全帰国&Singvereinコンサートツアー(2)

遅ればせながら、というレベルではないくらい時間が空いてしまったのですが、6年間の留学生活を終え、11月に日本に完全帰国しました!

振り返りたいウィーンでの思い出もあれば、この1ヶ月に日本で起きた新しい出来事もたくさんあるのですが、まずは私の完全帰国と切っても切れないSingvereinのツアーの話を完了させたいと思います。

全5都市を回ったこのコンサートツアーのラストを飾るアジアツアーで、Singvereinはまず上海に降り立ちました。
この上海での公演はBlomstadt氏とGewandhausオーケストラとの共演ではなく、上海交響楽団と共演するSingverein独自のプログラムでした。演奏曲はモーツァルトのレクイエムとブラームスのレクイエムの2曲で、Singvereinはこの演奏会のためにブラームスと並行してモーツァルトも用意していたのです。
共演した上海交響楽団も、指揮者のAndris Pogaもとても若く、しかも上海交響楽団は技術力の高いプロオーケストラながら両レクイエムの演奏は初めてということで、Blomstedt氏との共演とは全く違った勢いと若さに溢れる演奏になったのではないかと思います。

上海にて

5日間の上海滞在を終えてSingvereinは日本に移動しました。
中国での演奏は初めてだった一方で、日本では何度も演奏経験のあるSingverein。メンバーも日本が大好きです。
今回日本で行った公演は、Blomstedt氏と最後の共演となるNHKホールでのドイツレクイエム、そして一番最後は、Singvereinの合唱指揮者Johannes Prinz(ヨハネス・プリンツ)氏の指揮でブルックナーのモテットと、ドイツレクイエムをピアノ2台+ティンパニーという特殊な版で演奏するコンサートでした。
NHKホールでのコンサートはこれまでのコンサートツアーの中でも特に良い演奏が出来たと感じていますし、私たちが誰よりも信頼するPrinz氏の指揮での演奏も深く心に残るものとなりました。

今回の大規模なツアーはSingvereinにとっても大きな出来事でしたが、私個人にとっても留学の最後を締めくくる、そしてSingvereinの団員として歌う(ひょっとしたら)最後となるとても大切なツアーになりました。ツアーを終えてウィーンに帰る恩師と団員と東京のホテルで別れ、私は日本に残ったわけです。団員からサプライズで歌のプレゼントもあり、涙の別れとなりました。

恩師Johannes Prinz氏と

Singvereinは、アマチュアの合唱団です。アマチュア(英語amateur)の語源となっているラテン語のamator(愛する人)の言葉通り、深く音楽を愛し、歌うことを愛し、金銭での報酬はなくても、舞台に立つものとしてプロフェッショナルであろうとしています。
世界最高峰のアマチュア合唱団のひとつと言われるこの合唱団に団員として在籍し、多くの音楽を共にできたことを心から誇りに思いますし、すばらしい仲間たちと共に音楽を出来る機会がまた訪れることを楽しみにしています。

夜通し行われたホテルでのパジャマパーティー

そしてこれからは、このようなすばらしい音楽を日本のみなさんと作っていけるように、合唱指揮者として頑張っていこうと思います!
日本のみなさん、どうぞよろしくお願いいたします。

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