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合唱指揮者 谷 郁 オフィシャルウェブサイト

ウィーン滞在記

いつも演奏会の宣伝ばかりですが、珍しくそれ以外の話を書こうと思います!

今回一週間ほどの休みを取って、ウィーンに弾丸“帰国”をしてきました。かなり直前に決めた旅で、しかも短期の滞在だったので、日本でもウィーンでもいろんな人に「何しに行くの?」「何しに来たの?」と聞かれ、まぁ正直に言うと、行きたくて堪らなかったから行った。というだけなんですが、さらに言うとすれば、音楽を充電しに行きたかったんだと思います。

5日という短い滞在の間に、ウィーンとグラーツを訪れ、コンサート1つとオペラ2つ聴いて、合唱のプローべを3つ見学、日曜日のミサに参加して、声楽のレッスンを受けて、さらに10人以上の友人に会えたので、自分でもなかなかよく行動したと思います。すごいスケジュールに思えますが、留学中は6年間ずっとこんなような日々を過ごしていたので、当時の日常が戻ってきたような不思議な感覚でした。

留学を終えて完全帰国したのが一年半前。それしか時間が経ってないことが信じられないくらい見るものすべてが懐かしくて、でも町中の至る所に何かしら思い出が転がっていて、それだけ長い時間をこの街で過ごしてきたんだな、という実感もあって、なんだか感情が忙しかったです。

今回、音楽三昧の時間を過ごして一番強く思ったことは、私の中の音楽的な感覚というかセンスみたいなものは確実に、この国で触れてきたたくさんの音によって作られたんだな、ということ。私は自分の生まれ持った音楽性とか、“才能”という言葉で表されるようなものが自分の中にあることはあまり信じていなくて、でもその分、人が奏でる音楽をたくさん自分の耳で聴いて、自分が本当に良いと思うものを自分の中に取り入れようと人一倍努力してきた自負はあるので、それがただの真似事ではなく少しずつ自分の身になっているのかもしれない、と思えた時間でもありました。

とにかく今言えることは、5日間すごく充実していて、楽しかったということ!
ウィーンとグラーツという街と、そこにある音楽と、そこで生きてる人たちがすごく好きです。また来たいなあ。
できれば1、2年の間に、次は2週間くらいは居たい!

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